体に悪い食品(食べ物)とは?

体に悪い食べ物 体に良いこと、悪い事

健康に生活をしていく上で食事は欠かせません。そして、どうせ食べるなら、より美味しく、より体に良いものが食べたい、と人は願い、そういった食事を理想として食事を繰り返し、生きていると思います。
体に良いものといえば、食物繊維が豊富、カロリー・糖質が控えめ、ビタミンなどの健康維持に必要な養素が豊富など、その用途によって良いとされる基準が異なります。
では、逆に体に悪い食べ物とは何なのでしょうか?今回はこの観点から解説していきます。

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何を基準に体に悪いと決めるのか?

「体に悪い」と言っても、何を基準に考えるか、誰にとって?など、その見方によって意味が変わります。
例えば、カロリーが高い食品は普通体系の方や太っている方には悪い食品ですが、痩せている方や成長過程の方にとっては良い食品と言えることもあります。

そこで、ここでは日ごろから、より身近に接している食品で、どんな体系や年齢の方にも、明確に体に悪いと言える食品、栄養素を紹介していきたいと思います。
なお、フグの卵巣やドクツルタケなど明確に「毒」をもっていて食べられない食物に関してはここでは取り上げません。

トランス脂肪酸

三大栄養素(タンパク質、糖質、脂質)の1つ、脂質は体に必要不可欠なものです。その脂質の1種にトランス脂肪酸というものがあります。
WHOの報告では、トランス脂肪酸は血液中のLDL(悪玉)コレステロールを増やし、HDL(善玉)コレステロールを減らす効果があり、動脈硬化などの原因となること、心疾患にかかるリスクを高めることなどが報告されています。トランス脂肪酸はいわば、何の役にも立たず、悪影響しかもたらさない栄養素と言えます。

このトランス脂肪酸は牛肉や羊肉、乳製品の中に微量に含まれています。これらは含有量が微量なので問題はないのですが、問題は油脂の精製工程で出来、それらを含む食品です。
こちらに関しては、その含まれる量が無視できるほどに少なくはなく、摂取することで様々な悪影響が体に生じる恐れがあります。

トランス脂肪酸を含む可能性のある食品例

トランス脂肪酸を含む可能性のある食品は主にマーガリン、ショートニング(バターやラードの代用と利用される食用油脂)、ファットスプレッド、食用植物油などです。
また、これらを原材料として作られたものや、製造過程において利用される食品も含みます。フライドポテトやチキンナゲットなどの揚げ物、パン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子など食品例は多岐にわたり、その含有量も様々です。

日本では現在、トランス脂肪酸の表示に関する基準・義務はありません。
そのため、どれだけ食べると具体的に悪影響が出るのかは示しにくいのですが、こういった食品を食べる際はそのリスクを少しでも思い浮かべ、あまり多く摂取しないよう気を付けるべきではあると思います。

清涼飲料水

清涼飲料水には味の調整で含まれている糖分の量はかなりのものです。
最近では人口甘味料によって糖分を使わない飲料も増えてはきましたが、それでもまだ、味の良さという点で優れる砂糖などの糖分が使われる食品は多数存在します。

下記の図は実際の飲料ごとの糖分の含有量を示したものです。

飲料ごとの糖分の含有量

糖分とは無縁に感じられる野菜ジュースのように、一見健康によさそうな飲料でも糖分を大量に含んでいることがあります。
コーラなどの甘さがウリの飲料に大量の糖分が含まれているのはもちろん、ヨーグルトドリンクのような飲料でも味の調整のために多量に含まれているところが注目点と言えます。

このような飲料からは食べ物以上に気軽に抵抗なく糖分の摂取を行なってしまうので、糖分の過剰摂取が日常的に起こる危険性を秘めています。

WHO(世界保健機関)が2015年に発表した指針では成人が摂取する糖分は1日あたり25gに抑えるべきとしています。

糖は取りすぎていると糖尿病や肥満、心臓病などのリスクを上昇させます。
摂りすぎないように常日頃から、その量には気を付けていくことが健康に生活を過ごしていく一歩です。

冷たいもの

特に暑いわけでもないのに冷たいものを食べすぎてしまうのも体への悪影響があります。

冷たいものを食べたり飲んだりすると、それは口から胃を通って、腸にまで至ります。これらの際に、胃腸や内臓を冷やしながら消化吸収されるので、それらの血流が悪くなり、機能が低下します。
そこでお腹が痛くなったり、お腹を下したりする現象が起きてしまいます。こういった経験がある方は少なくはないと思います。
また、胃腸の働きが悪いと、栄養や水分がきっちり吸収できなくなり、体がだるい(夏バテ)状態になることもあるので注意が必要です。

また、女性の場合、子宮も冷えてしまうことがあり、それが原因で生理痛を引き起こすこともあります。

冷たいものの摂取の弊害は他にもあります。大量に摂取することで体温が下がってしまった場合、体全体の機能そのものにも影響があります。

体温が1度下がった場合、体の代謝は13%、免疫の働きは30%も低くなるといわれています。これらのようにならないために、冷たいものを摂取する場合は一気に摂るのではなく、少しずつ摂る、そういった癖を習慣づけることを考えてみてください。

体に悪い食品に関するまとめ

今回のまとめ

人は食事をして生きて行くのですから、どうせ食べるのなら、体に悪くはないものを選んで食べていきたいと思うはずです。

揚げ物や甘いものなどを食べたり飲んだりすれば、その美味しさから幸福感を得ることが出来る反面、体には悪い。
そのような幸福感と体への悪影響のバランスを考えながら、毎日の食事をしていくことが出来れば、美味しいもの、食べたいものを無理に我慢をしてストレスをためるようなこともなく、健康に生活をしていけるのだと思います。

—参考元—

農林水産省,すぐにわかるトランス脂肪酸
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/

農林水産省,トランス脂肪酸の摂取と健康への影響
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/trans_eikyou.html

厚生労働省,Ⅴ運動の基礎科学
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/info03k-06.pdf