メガネとコンタクトレンズ、どちらも視力を矯正するための物、という点は同じです。では、それ以外の点ではどういったところが違うか、それぞれのメリット・デメリットを具体的に挙げて比較します。
視力の悪い人の割合

上記は日本人における幼稚園児、小学生、中学生、高校生での裸眼視力1.0未満の割合を示したものです。
10年以上前から小学生では約30%以上が、中学生では50%以上の人が裸眼視力1.0未満に視力が落ちていることが分かります。
一般的に視力が0.7未満であればメガネなどで視力矯正をするべきと言われています。
若くて多くのこれだけの人がメガネやコンタクトなどで視力を矯正する必要にかられています。年齢が上がるにつれて、視力が悪い割合はさらに多くなります。
そんな人たちがメガネとコンタクト、どちらを選ぶべきか、何を基準に選べば良いかなどを1つずつ項目ごとに比較していきます。
メガネとコンタクトの比較

メガネとコンタクトを項目ごとにメリットなどを比較していきます。
着脱の手軽さ
着脱の手軽さはメガネの方が上と言えます。目がかゆくなった時にメガネならば簡単に取り外して目をこすり、またメガネを装着することが可能です。
コンタクトの場合は外したコンタクトレンズをコンタクトケースに納めてからでないと台の上などに置くこともできません。
印象の変化
メガネをかけていると顔の印象は大きく変わります。これは長所でもあり、短所でもあります。この点を活かし、ファッションの一部としてメガネを利用すれば、その日の服を選ぶのと同じ感覚で、デザインの違う複数のメガネをその時の気分や場所に合わせて付け替えるということも可能です。
コンタクトレンズは、カラーレンズなどで目の印象を意図的に変えることは出来ますが、顔全体のの印象が変わることはありません。
装着感
装着感はメガネの場合、慣れることで目の前にフレームがある違和感はぼぼなくなりますが、目の前に異物があるという違和感が完全に無くなることはありません。また、装着中にずれてきたり、外から室内に入った際の気温差や何かの湯気でレンズが曇ったりもする問題もあります。
コンタクトの場合、目にあったものを使い方を間違えずに利用し、使用に慣れれば違和感を感じることはほぼなくなります。使用中にずれることもほぼなく、気温差でレンズが曇ることもありません。また、メガネと違いゴーグルやお面など、顔の前に何かをはめたり被ったりすることも問題なく出来ます。
これらのことからコンタクトはスポーツをする人に向いている特性があると言えます。
視界の広さ
メガネの場合、レンズのフチ内のみに視野が限られる点は慣れた後でも気になることがあります。
また、メガネは目とレンズの距離が離れているため、レンズの中心部以外を見た場合に歪んだり、かすんで見えたりします。物を見る場合に顔を動かさずに目線をずらして見る癖があると、この問題から目が疲れやすくなってしまいます。物を見る場合は目線をずらして見るのではなく、顔を動かし、レンズの中心で物を見る癖をつける必要があります。
コンタクトの場合は目に直接装用するため、裸眼とほぼ違いのない広い視野で物を見ることが可能です。
費用(コスト)
メガネは安価なものならば5000円程度で購入可能です。
対してコンタクトは使い捨てタイプの場合、1日あたり安くても40円(年間14600円)程度かかります。長期使用タイプの場合でもある程度の期間で買い替えていく必要性があり、毎日のメンテナンスの手間、費用がかかります。
価格(費用)の面で見るとコンタクトよりもメガネの方がより安く済ませることが可能です。
お手入れ(メンテナンス)
メガネの場合はレンズが汚れたと感じたときに軽く濯ぎ洗いをすれば汚れは簡単に落ちますし、日ごろから柔らかい布でお手入れをすることを心がけていれば、レンズに細かな傷がついて視野が曇っていくようなこともありません。
コンタクトの場合、一日使い捨てタイプの場合は起床時に新しいものを着用、就寝時に捨てることだけを繰り返すだけなので手間は一切かかりません。
長期使用タイプの場合は、収納ケースが必要だったり、毎日専用の洗浄液で洗う必要があることなど、お手入れの手間はどうしても多くかかります。この手間が苦にならないかどうかが大きな問題点となります。
メガネとコンタクトに関するまとめ

上記らの事柄をまとめると以下の比較表のようになります。

メガネとコンタクト、それぞれに良い点、悪い点があり、人によってどの点が重要なのかが変わります。
迷ったらまずは安価なメガネを選択し、どうしてもメガネに慣れなかったらコンタクトを検討するという考え方もあると思います。
毎日使用する物なのですから、大事なのは焦らず、自分にとって何が重要なのかを考え、自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことです。
そうすれば、その後の生活をより充実したものにする便利な道具として日々愛用していけると考えます。
—参考元—
文部科学省,令和元年度学校保健統計(学校保健統計調査報告書)の公表について
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/k_detail/1411711_00003.htm
学校保健統計調査-結果の概要
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11293659/www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/1268813.htm